産後の避妊>
 産後1ヵ月健診は、ママの体の回復を確かめるものです。この健診で問題がなく、「通常の日常生活を送っても大丈夫ですよ」と言われたら、夫婦生活を再開してもよいということです。
 ただ、産後のママの体はデリケートで、ホルモンバランスも崩れがちです。それに慣れない子育てで、疲れ切っているかもしれません。性生活に対して前向きに考えられるようになるまで、時間がかかるママもいます。ママをいたわりながら、自然な形で元の夫婦生活に戻れるとよいですね。

 夫婦生活を再開するにあたり、家族計画も考えなくてはなりません。次の妊娠を望むのか、望まないのか。もし望むなら、どのタイミングにするのか。家族計画はそれぞれの家庭で異なります。ママとお互いの思いを伝え合って、家族の将来について話し合いましょう。

ところで、産後の体はいつから妊娠可能になるのでしょうか。「授乳している間は生理がない。だから妊娠しない」と思い込んではいませんか?
授乳は卵巣の働きを抑えるので、母乳を飲ませているママは、粉ミルクのママに比べて生理の再開は遅めになることが多いです。人によっては、卒乳するまで生理が来ないこともあります。けれども授乳の回数や1回の授乳時間によっても違いがあり、早い人だと、産後10週で生理が再開することもあります。
 
粉ミルクのママは、産後4~8週くらいから生理が始まることが多いようです。最初は卵巣が十分に機能しないためまだ排卵はありませんが、しだいに排卵されるようになってきます。そうなれば、妊娠の可能性があります。

 ですから次の妊娠を望まない場合や妊娠まで間隔をあけたい場合は、授乳しているママなら10週目くらいから、粉ミルクのママはもっと早く4週目くらいから避妊を考えたほうがよさそうですね。
また、医学的にすぐに妊娠してはいけない場合があります。帝王切開でお産をしたママは、通常半年~1年くらいはあけたほうがよいといわれています。産科医に確認しておきましょう。さらに、ママに持病がある場合は次の妊娠について、不妊治療で妊娠、・出産した場合も治療の再開について、医師によく相談しましょう。