育児休業明けに赤ちゃんを保育園に預けるとき、授乳の問題にぶつかることがあるかもしれません。
これまで母乳だけで育った赤ちゃんが「哺乳瓶ではミルクを飲まない!」、「入園まであと2ヵ月しかないのにどうしよう!」などと、不安を抱えるママからの相談が多く寄せられます。
保育園からは「ミルクを飲めるようにしてきてくださいね」と言われるので、赤ちゃんがミルクをまったく飲まないとママは焦ってしまいますね。

そんなママたちにミルクを飲ませるために試していることを聞いてみると、
・哺乳瓶の乳首を何種類か替えた
・複数のメーカーのミルクのサンプルを試した
・調乳したミルクの温度を少し上げたり、下げたりした
・月齢が少し大きい子では、ストロー付きマグにミルクを入れて試した
・赤ちゃんがウトウトしているときに哺乳瓶をくわえさせた
などいろいろと工夫をしながら、苦労している様子がうかがえます。

初めてミルクを飲む練習をするときは、パパや祖父母などママ以外の人にミルクを飲ませてもらいましょう。おっぱいのにおいのするママが抱っこをしてミルクを飲ませても、「ママはどうしておっぱいをくれないの?」と納得しない赤ちゃんは多いものです。始めは哺乳瓶に搾乳した母乳を入れて飲ませてみるのもよいでしょう。そのときママは赤ちゃんに姿を見せないほうがよいかもしれません。

それでも、頑として哺乳瓶を受けつけない赤ちゃんはいます。赤ちゃんが生後2~3ヵ月になりママの乳首と哺乳瓶の乳首の違いがわかってくると、急に哺乳瓶を受けつけなくなることはよくあります。
また、この時期は遊び飲みが始まり、飲む全体量も減ってきます。そのため、母乳だけで育っている赤ちゃんに哺乳瓶でミルクを飲ませるのは、大変なことかもしれません。

しかし、赤ちゃんは常に成長しています。ずっと同じ状態が続くことはありません。哺乳瓶に慣れないまま保育園に入園したとしても、最初の何日かは泣いてミルクを拒否するかもしれませんが、だんだんに必要な量を飲めるようになるでしょう。5ヵ月頃には離乳食が始まります。ミルクをあまり飲まない場合でも、案外離乳食はよく食べるという赤ちゃんが多いようです。保育園での生活を重ねていくにつれ、離乳食とミルクの併用に慣れていくのではないでしょうか。

実際に哺乳瓶に慣れないままの赤ちゃんを保育園に預けたママの話を聞いたことがあります。慣らし保育中は赤ちゃんがミルクやその他の水分もまったく飲まないという呼び出しがあったそうですが、そのうちに赤ちゃんも保育園や保育士に慣れてミルクを飲むようになり、保育園でも臨機応変に対応してくれるようになったということです。

入園後は何とかなるものです。保育のプロである保育士を信頼して任せましょう。
悩んでいるママは、気持ちを切り替えて入園までの日々を赤ちゃんとゆったりと過ごすのがベストですよ。