「生後3ヵ月です。カエルのようなおなかです」「もうすぐ1歳になりますが、おなかがぽっこりしています」このようなぽっこりおなかが気になるママの声を耳にします。
乳児期は成長のため、体に脂肪が蓄えられる時期です。また、まだ筋肉が発達していない乳幼児は、腹筋でおなかを支えられず、ぽっこりしてしまうのです。個人差もありますが、3歳を過ぎ、筋肉が発達してくれば、自然に引き締まってくることが多いようです。
大人は腹囲がメタボリックシンドロームの診断基準のひとつですが、乳幼児では身長と体重のバランスをみるために「カウプ指数」が使われます。
体重(g)÷身長(cm)の2乗×10で求めることができます。正常範囲は
3ヵ月~1歳未満 16~18未満
1歳~1歳6ヵ月未満 15.5~17.5未満
1歳6ヵ月~3歳未満 15~17未満
3歳~5歳 14.5~16.5未満
この「カウプ指数」は生後半年頃ピークに達し、その後徐々に下がり通常は5歳頃に最も低くなります。最近の研究では、この数値が減少から再び増加に転じる年齢が早いほど、将来、生活習慣病になりやすいことがわかってきたそうです。3歳児健診時のカウプ指数が1歳半健診時より上昇していたら注意しましょう。お菓子やジュースなど糖分の多いものはむやみに与えず、3食バランスのよい食事、適度な運動と規則正しい生活を心がけてください。
それとは別に、便秘でおなかが張ることもあります。日頃からこまめに水分をとり、食物繊維の多いさつまいもやバナナ、腸内環境を整えてくれるヨーグルトなど便秘の解消が期待できる食材を積極的にとりましょう。
また、腹部の張りが病気のサインであることもあります。苦しそう、痛そう、いつもと違うなどの様子がみられたら、医療機関を受診してください。