小さくて壊れそうで、こわごわ抱っこしていた赤ちゃん時代。いつの間にか歩き始め、2歳近くになると突然「かんしゃく」を起こしたり、「イヤイヤ」を連発したり!パパとしてはどう対応したらよいのか戸惑うこともあるのではないでしょうか。

 この時期になると、言われていることはかなり理解できますが、自分の思いを言葉で伝えることは未熟です。自己主張や自立心が旺盛になり、何でも自分でやりたい気持ちが強くなるのに上手にはできません。また周囲の状況や危険なことの判断もできないので、行動を制止されることもたくさん出てきます。やる気は満々なのですが、能力が追いつかないアンバランスな状態が「かんしゃく」や「イヤイヤ」につながっているのでしょう。
子どものこんな様子を、「わがまま」や「親への反抗」と決めつけて抑え込もうとすると、子どもの気持ちがますます不安定になり、せっかくのやる気にふたをしてしまうことにもなりかねません。
 「イヤイヤ」を無視したり否定したりするのではなく、「わかろう」という姿勢を見せると子どもは「伝えよう」という意欲を伸ばしていくことができます。また、「かんしゃく」で手がつけられない場合は、叱るより抱っこして場所を変えるなどして気分転換させることもパパができることです。
 「危険なこと」「人に迷惑をかけること」はきちんと伝えなければいけませんが、その他の多くは、子どもの気持ちに寄り添ってみましょう。この機会に、わが家のしつけは何を大切にするか、ママと一緒に話し合ってみるのもよいですね。

 「イヤイヤ期」は家族としても成長できるよいチャンスで、小さいながら「自分」に気づき、「自分」を発揮することに芽生えた子どもを一人の人格を持った人間と認め、親の思いどおりにはならない存在なのだと認識することは、これからの長い子育ての原点です。そして、子育てで困ることは、パパとママが協力してうまく乗り越える力を与えてくれるよい機会でもあります。