「妊娠中の喫煙は、胎児の発育障害や早産の原因の一つになります」日本のタバコのパッケージにもこのような表示がされるようになり、タバコの胎児への影響に対する認識も高まってきました。 
 ところで、タバコは吸う本人の健康への影響ばかりでなく、受動喫煙が喫煙者の周囲へも大きな影響を及ぼしていることはご存知ですか?おもに喫煙者の吐いた煙やタバコから立ち上る煙を副流煙といいますが、これを周囲の人が吸うことを受動喫煙といいます。この副流煙は、本人が吸う主流煙に比べて、有害物質のニコチンが2.8倍、タールが3.4倍、一酸化炭素が4.7倍と、多くなっています。 
 乳幼児のいる家庭では、パパがタバコを吸うとき、別の部屋や換気扇を回しながら吸ったり、ベランダで吸っていることが多いようですね。しかし換気扇を回しながらでも、副流煙は臭いと同じように家の中に残ります。またベランダから戻ってきたときも、パパの息にタバコの有害物質が含まれています。ですから、家庭内での分煙は難しいというのが結論としていえそうです。

 家族に喫煙者がいるときは、妊娠・出産を機会に、分煙ではなくぜひ禁煙をおすすめします。赤ちゃんをタバコの煙から守ることは、禁煙の大きなきっかけになるのではないでしょうか?
 禁煙方法は、手軽なところでニコチンガムや禁煙ガム、あめなどもありますが、医者に薬を処方してもらうのも効果があります。
 

 禁煙を成功させる、ちょっとした工夫を紹介しておきましょう。

●「今日から禁煙」とまわりに宣言する。
●タバコ・ライター・灰皿をすべて処分する。
●禁煙できたときのメリットをイメージする。(ご飯がおいしくなる、風邪ひきにくくなる、肌がきれいになる、歯がきれいになる)   

●最初の3日が山。めげそうなとき子どもの写真をみる。
●100円ショップで売っている禁煙ステッカーを部屋に貼っておく。  

 あなたの健康、そしてなにより赤ちゃんや家族の健康が守られる禁煙。今日からぜひスタートを!