孫に”高い高い”をするととても喜び、声を出して笑います。でも妻から「揺さぶられっ子症候群がこわいからやめて」と言われてしまいました。「揺さぶられっ子症候群」ってどんな病気ですか?揺らしたり”高い高い”をして遊んではダメなのですか?(8ヵ月)
赤ちゃんの頭を激しく揺さぶるのが、原因で脳出血を起こし脳障害になるケースもあるのが「揺さぶられっ子症候群」です。ほとんどは大人が自制心を失い、怒りにまかせて激しく揺さぶるなどの乳幼児虐待が原因とされています。通常の育児であやすために揺する程度では問題はありません。
しかし赤ちゃんは頭が相対的に重く、頚部の筋肉がまだ弱いことなどから首に負担がかかりやすく、あやし方には注意が必要です。とくに首がすわるまでは抱いたりあやすときは必ず手で首を支えましょう。首がすわってからも揺すってあやしたり寝かしつける時は、首ががくがく揺れないようにあくまでも赤ちゃんの顔を見て、気持ちよさそうにしていることを確かめながら行うのが基本です。
また”高い高い”をしながら頭上で横に揺するのもいけません。顔が見えず、頭が重くて揺れすぎてしまう可能性があるからです。同様に、赤ちゃんを上に放り投げて受け止めるのも首に強い衝撃が加わるのでやめましょう。 (どちらもあやまって落としてしまう危険があります。)
ですが「揺さぶられっ子症候群」が心配だからといって、どんなときでも揺すってはいけないということではありません。”ゆらゆら”は適度な刺激になり、遊んでもらっているという満足感から赤ちゃんは落ち着くもので、その効用は今も昔も変わりません。程度さえわきまえていれば心配しすぎることはないでしょう。